教育の重要性
明治維新の時代に米や絹しかなかった国が、数十年で世界の列強と渡り合えるぐらいの国になった一つの要素は教育です。江戸時代からすでに教育は盛んでその当時の識字率は世界最高水準だったそうです。当時は商品経済が発達し、読み書き、そろばんが出来ないと奉公にもいけないし、いい仕事にも就くことはできませんでした。そのため、農家の二男坊以下が家を出ていい職に就くために、勉強しなければなりませんでした。日本の教育の基礎はこの辺りにあるのかもしれません。
明治に入り、学制を導入し、義務教育をスタートさせました。多くの学校が日本中にできたのですが、その多くは地域の方々の協力でできたものです。現存する松本の開智学校も住民が寄付を募って立派な学校を作りました。相模原市内にも、住民の寄付によって開校した学校が存在します。すでにこのころから教育の重要性が認識されていました。
人は教育を受けることで、社会的な生活を送ることができ、論理的な思考力を身に付けることができます。そうしたことで、人とのコミュニケーションができ、様々な問題に対しても対応できる人間になれます。また、知らなかったことを知る喜びも手に入れることもできます。教育とは本来そういうものだと思います。開発途上国の子供たちが学校に行きたいというのはこれらのことを身に付けて、社会に役に立つような人になろうと思っているからだと想像します。
OECDの報告によると、教育投資のリターンは約三倍と言われています。不景気で投資も慎重になりがちですが、そんな今こそ教育に投資するチャンスであると思います。子供の将来に不安を持っている人は多くいるかと思います。ですから、国や地方公共団体が教育に投資し、将来が見える国づくりをしなければなりません。日本は天然資源がない国です。だからこそ、教育という資源を生かし、そこに集中して投資していかなければ、日本の未来はありません。しっかりとした教育を行えば、未来を担う子供たちがより豊かな人生を送れることもできます。