下水道に関連する放射性物質の挙動調査により、次の事項を確認した。
@合流式下水道では降雨時に高濃度の放射性セシウムが流入していた。
A放射性セシウムは、処理場で主にエアレーションタンクに蓄積し、汚泥濃縮、脱水等の処理過程で濃縮されていた。一部は返流水により系内を循環するが、流入量の減少と汚泥引抜により減少する傾向にあった。
B脱水汚泥の放射性セシウム濃度は、長期的に減少する傾向であった。
C 放流水中の放射性セシウムはほぼ不検出であり、検出の場合も水中濃度限度を大幅に下回った。汚泥焼却施設の排気中も不検出であった。
D 下水汚泥焼却灰・溶融スラグの放射性セシウムの溶出試験を行い、水と接触してもほとんど溶出しないことを確認した。